「キャッシュレス決済が増えて便利になった反面、決済手数料の負担が大きい…」

「クレジットカードやQRコード決済のお客様だけ、手数料を負担してもらうことはできないの?」

キャッシュレス決済が当たり前になった今、多くの店舗経営者や事業者がこのような悩みを抱えています。

クレジットカードやQRコード決済、電子マネーは、お客様の利便性向上や売上アップにつながる一方で、加盟店には決済手数料が発生します。利益率が高くない業種では、この手数料が経営を圧迫する要因になることも少なくありません。

そこで気になるのが、「キャッシュレス決済手数料をお客様に上乗せできるのか」という問題です。

※この記事では、クレジットカード決済を中心に、QRコード決済や電子マネーなどのキャッシュレス決済における手数料の考え方や、加盟店が知っておきたいルールについて解説します。

キャッシュレス決済手数料をお客様に上乗せしてもよいのでしょうか?

結論から言うと、多くのクレジットカードブランドや決済サービスでは、加盟店がお客様に決済手数料を上乗せすることを加盟店規約で禁止しています。

例えば、

  • 「現金なら1,000円、カードなら1,030円」
  • 「キャッシュレス決済をご利用の場合は5%加算します」

といった価格設定は、加盟店契約に抵触する可能性があります。

加盟店規約の内容は決済サービスごとに異なりますが、多くの場合、「現金利用者とキャッシュレス利用者で価格差を設けないこと」が求められています。

なお、この考え方は主にクレジットカード決済に関する加盟店規約に基づくものです。QRコード決済や電子マネーについても各サービスの利用規約が適用されるため、導入している決済サービスごとの契約内容を確認することが重要です。

「手数料分だけだから問題ない」と考えてしまうと、思わぬトラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。

なぜ多くの加盟店が手数料を上乗せしたいと考えるのか

キャッシュレス決済は、お客様にとって便利な決済手段ですが、その裏側では加盟店が決済手数料を負担しています。

例えば、月間売上300万円、キャッシュレス決済比率70%、決済手数料率3%の場合、年間では数十万円規模のコストになるケースもあります。

特に次のような業種では、利益率とのバランスから手数料負担が大きな課題になることがあります。

  • 飲食店
  • 美容室・サロン
  • 小売店
  • 整骨院・クリニック
  • 宿泊施設
  • サービス業

キャッシュレス決済を導入したい一方で、「利益が残りにくい」と感じている経営者は少なくありません。

手数料を上乗せすると起こり得るリスク

加盟店規約に違反する可能性がある

加盟店規約に違反した場合、決済会社から改善を求められたり、契約内容によっては加盟店契約が解除される可能性もあります。

お客様からのクレームにつながる

「現金よりキャッシュレス決済の方が高い」と感じたお客様から、クレームや問い合わせを受けるケースがあります。

近年ではSNSや口コミサイトなどで情報が拡散されることもあり、店舗のイメージ低下につながるリスクも考えられます。

リピーターを失う可能性がある

キャッシュレス決済を利用するお客様の多くは、「便利だから利用している」という理由があります。

追加料金が発生することで、「次回は別のお店を利用しよう」と判断される可能性も否定できません。

利益を守るために検討したい4つの方法

決済手数料をお客様へ上乗せする以外にも、利益を守るための方法はあります。

1. 決済手数料率を見直す

契約した当時のまま利用している場合、現在ではより有利な条件の決済サービスを利用できる可能性があります。

まずは契約内容を見直してみましょう。

2. 客単価や利益率を改善する

セット販売や追加サービスの提案など、客単価を上げる施策によって、手数料負担を吸収できる場合があります。

3. キャッシュレス決済の利用状況を分析する

どの決済ブランドが多く利用されているかを分析することで、店舗に合った決済サービスの見直しにつながることがあります。

4. 決済サービスそのものを見直す

決済サービスは年々進化しており、業種や売上規模に応じて適したサービスは異なります。

手数料だけでなく、入金サイクルやサポート体制も含めて比較・検討することが重要です。

よくある質問

現金払いだけ値引きするのは問題ありませんか?

現金払いのお客様に対して割引を行うケースは見られますが、加盟店契約や運用方法によって考え方が異なる場合があります。実施を検討する際は、契約している決済サービスの加盟店規約を確認することをおすすめします。

QRコード決済や電子マネーも同じルールですか?

QRコード決済や電子マネーも、それぞれの決済サービスが定める利用規約に従う必要があります。クレジットカードと同様に、導入しているサービスごとの契約内容を確認しましょう。

決済手数料は交渉できますか?

契約内容や事業規模、決済サービスによっては、手数料率や契約条件を見直せる場合があります。長年同じ契約を続けている場合は、一度比較・検討してみる価値があります。

「手数料が高い」と感じたら、一度契約内容を確認しましょう

決済サービスは一度導入すると、長年そのまま利用し続けているケースが少なくありません。

しかし、

  • 決済手数料率
  • 入金サイクル
  • 対応ブランド
  • 契約条件
  • サポート内容

は、サービスによって異なります。

現在の契約内容が自社に合っているか、一度確認することで、コスト削減や業務効率化につながる可能性があります。

まとめ

キャッシュレス決済は、お客様の利便性向上や売上アップにつながる一方で、加盟店にとっては決済手数料が経営課題となることもあります。

しかし、「手数料をお客様へ上乗せする」という方法は、多くの決済サービスで加盟店規約上の問題となる可能性があるため、慎重な対応が必要です。

利益を守るためには、

  • 現在の決済手数料率が適正か見直す
  • 自社に合った決済サービスを選ぶ
  • 客単価や利益率を改善する
  • 決済コストを含めた店舗運営全体を見直す

といった視点で対策を検討することが重要です。

決済サービスは、一度導入すると何年も同じ契約のまま利用し続けているケースも少なくありません。しかし、決済業界は日々変化しており、新しいサービスや料金体系が登場しています。定期的に契約内容を見直すことで、コスト削減や業務効率化につながる場合もあります。

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